1973年生まれのまる男は小学校1年の頃から、ある理由でプロも通うボクシングジムで学校以外、ボクシング漬けだった。そして、中学校、友達に誘われて野球部に入る。運動神経は怪物だけど、常識のだいぶずれた少年と少し奥手な仲間たちの物語である


まる男のみぞ知る


まる男のクラスの宿題に雑巾作りがでた
「親に作って貰わず。自分でやれ。古いタオルを3つ折りにし針と糸で縫うんだ」
ひえた(担任の先生のあだ名)は言ったのだ
そしてまる男を見ると
「ウメさんに手伝って貰うのもダメだぞ」
優しく、そして意地悪に言う
まる男「じゃあ・・・」と言いかけたが
「それもダメだ」
とひえたは機先を制す
「分かったよ…」
「それもダメだ」とひえた
まる男は観念して宿題を自分でやると決めた

次の日、まる男は丸い形の雑巾を持って学校に来た
珍しい形に周囲はまる男、角郎、垂也の元に集まった
角郎は六角形、垂也は三角錐の雑巾を持ってきたのだ
朝の会は始まる
ひえだは雑巾を1人ずつ持って来させ宿題を確認する
集め終えると3つの雑巾
丸、六角形、三角錐の雑巾を教壇に並べた
「お前ら、想像性が豊かでよろしい。こういうのは予測できないから教師が楽しいよ」
3人共、引きつった笑顔で賛辞を受けた
(どうやっても長方形にならねーんだもん)
心の中で3人の声がハモったのは
神のみぞ知る
世界だ

ぞうきん1枚で人生が輝くそうじ力
船越耕太
大和書房
2016-06-10



まる男は125